母と暮らせば試写会(※ネタバレ)

初めて試写会というものに参加させて頂いた。

舞台挨拶のにのちゃんはとにかくふわふわ、というかまあ冷静な目で言うととにかくスベっていたと思う。「亡霊に会えるとしたら誰に会いたい?」という質問に「最初に映画を作った現場を見て見たい」という謎の答えを出したにのちゃん。久々ににのちゃん見て緊張したわ。なんか言うたびに顔真っ赤にしてたしにのちゃんも相当緊張していたのだろうか。かなり厳かな雰囲気ではあったけども。わたしもにのちゃんのお顔(コンディション)をドアップで見たいと思って双眼鏡持参したけど、双眼鏡を目元にさえ持って来れなかった。ざっくりいうとそんな雰囲気です。

そんなスベってたにのちゃんに終始にこにこ優しく見守ってくれた監督とさゆゆ。ご年配にかわいがられるのはにのちゃんの特技ね。監督とは終始寄り添ってコソコソおしゃべりなんかもしてたりして良い雰囲気だなあというのは伝わった。あと改めて、この映画は監督の映画なんだなあという雰囲気が、少なくともわたしがファンになってから見た嵐の映画ではないものだった。まぎれもなく山田監督の映画。それを期待している人たちが集まっている場。お上品そうなご年配の方々がたくさんおりました。

そんな偉大な監督が帰りには入り口に立って一般の人にも挨拶をしておりました。フィルム上映にかける熱弁しかり、情熱が色あせない方なのだなあと思ったけど、やわらかそうでお上品そうな風貌はどこかかわいかった。続きは映画の話。



とにかく映画のインパクトが強すぎて、正直試写会のふわふわしたにのちゃんの様子はあんまり覚えていない。わたしはまず戦争映画もいかにも泣きます!的なハートフルな映画もそんなに得意ではないので、正直あまり期待はしていなかったし自分が泣くだろうとも思っていなかった。事前にざっくりだれもがイメージしたであろう、親子の絆を描いた泣けてちょっぴりせつないファンタジーな戦争映画、というのはどれも間違いではない。たしかに泣ける。もうアホほど号泣する。最初は浩二くんがかわいそうで泣き、次は母がかわいそうで泣き、もう最後は二人がやるせなさすぎて泣く。親子の絆も時にはコミカルに、時には切なく描かれていてその辺も間違いではない。事前情報はどれも嘘ではないのに、待ち受けている結果、おそらくこの映画の本質はすごく後味が悪くて残酷でとにかくやるせない。この映画はこのまま終わっていいのか…!いや終わってほしくないぞ…!と思っている間になんか白い天使ぶった団体が讃美歌歌いながら終わっていきました。最後数分はあっという間の謎の時間。まあフランダースの犬を思い浮かべて頂ければだいたい間違いないです(後味的にも)。わたしはこの映画をいい話だった、素敵な話だったと言える勇気と度量がない。いい作品だった、とはいつか言える日がくるかもしれないけども。さゆりの最後の独白、死ぬとわかってとてもうれしそうにしているさゆりがほんとうにやるせなかった。思い出すと泣けてくる。

にのちゃんが舞台挨拶で亡霊役、と紹介されて、「悪い亡霊ではなくて良い亡霊です!」て言ってたけどこれははたして良い亡霊だったのだろうか。にのちゃんの立ち位置はざっくり死神さんだから良い亡霊ではない気はするんだが、捉え方次第な気も。浩二くんは亡霊のくせにめっちゃ感情豊かで情緒不安定な子だった。それだけに途中からとてもかわいそうに感じてしまう。この後味の悪さは、それが戦争だ!というざっくりした感想で片づけてよいのかしら。ちょっと消化するのに時間がかかるしがっつりひきづっておる。初日舞台挨拶中継あったらも一回見ようと思ってたけどちょっともう怖いなあ。でもこういう映画苦手だな…と思ってる人にぜひ見て欲しい映画。印象ひっくり返るから。